NEC、がん治療の国際コンソーシアム「TESLA」に参画

日本企業として初

2019/05/16 05:00
近藤 寿成=スプール

 NECは、がん治療の向上を目指す国際コンソーシアム「TESLA」(Tumor neoantigEn SeLection Alliance)に日本企業として初めて参画すると発表した。TESLAはParker Institute for Cancer ImmunotherapyとCancer Research Institute(CRI)が設立・運営するコンソーシアムである。NECのネオアンチゲン(がん細胞の遺伝子変異に伴って新たに生まれたがん抗原)予測システムの独自性が評価されて参画に至ったとする。

 TESLAは、国際的なバイオインフォマティクス(生命情報科学)の協業体で、学界や非営利団体、産業界から35以上の主要なネオアンチゲン研究グループの科学者が参加している。目的はDNAおよびRNAにコードされるネオアンチゲンのうち、どれが免疫系に認識され免疫応答を刺激できるのかを予測する最良のアルゴリズムの発見にある。

NECのAI技術群
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 ネオアンチゲンは正常な細胞には発現せず、がん細胞のみにみられ、その多くは患者ごとに異なる。最先端の治療法である個別化ネオアンチゲン・ワクチンは、患者ごとのがんに合わせて作製されるため、正常細胞への副作用のリスクを低減しながら、患者自身の免疫システムを活性化させてがん細胞を攻撃することが期待される。

 NECのネオアンチゲン予測システムは、NECの最先端AI技術群「NEC the WISE」を活用しており、患者ごとに特異的にネオアンチゲンを選定できる。NECが開発したMHC結合能予測技術を中心にネオアンチゲン候補を総合分析し、各患者が持つ多数のネオアンチゲンの候補を順位付けする。