カシオが皮膚科向けカメラ発売、1台で接写と全体撮影

撮影画像の管理ソフトも提供

2019/05/07 16:00
近藤 寿成=スプール

 カシオ計算機は、同社のカメラ技術と皮膚科医の知見を生かした皮膚科医向けカメラ「DZ-D100」(共同研究:千葉大学)を開発した。病変の色や構造を確認するための接写と、病変の位置を確認するための全体撮影が1台でできる。

ダーモカメラ「DZ-D100」(出所:カシオ計算機)
クリックすると拡大した画像が開きます

 従来は、専用レンズを外付けした市販のカメラで患部を接写するのが一般的で、カメラが大きく、重くなっていた。総重量が1kgを超えることもあるという。患部周辺を含めた全体の撮影をする場合は、レンズを交換するか2台のカメラを使い分ける必要があった。

 DZ-D100は、モードを切り替えるだけで、接写と通常の撮影をできるようにした。約400gと軽量で、重さで手ぶれを起こすことなく撮影できる。両手だけでなく、片手で持つことも想定した形状を採用した。カシオ計算機のWebサイトで2019年5月27日に発売する。価格は税別19万9000円。

1台で接写と通常の撮影が可能(写真:カシオ計算機)
クリックすると拡大した画像が開きます

 撮影ボタンを1回押すと、「偏光撮影」(皮膚の薄皮のすぐ下にある皮膚内部の色や構造を撮影する)と「非偏光撮影」(皮膚の表面の病変部を撮影する)、「UV撮影」(偏光では浮き出てこない隠れたシミやぼやけたほくろなどの辺縁部がくっきり写る)を連続で撮影できる。それぞれの画像を同一画角で撮影できるため、比較検証時に役立つという。

1度で偏光/非偏光/UVの撮影を実現(出所:カシオ計算機)
クリックすると拡大した画像が開きます

 撮像素子には裏面照射型の1/2.3型CMOSを搭載しており、有効画素数は2016万画素となる。病変の形状などを正確に撮影できるように、撮像素子からレンズまで一貫設計して歪曲収差(ゆがみ)を抑えた。

 接写撮影時に先端レンズ内から照射されるLEDライトは、投光のムラを少なくし、撮影領域全体にわたり均一な画質を確保した。通常撮影時にはLEDリングライトにすることで、ストロボフラッシュとは異なる点灯状態でカメラを構えられる。そのため、液晶画面で見たままの画像が残せるとする。

パソコン用の画像管理ソフト「D’z IMAGE Viewer」の画面イメージ(出所:カシオ計算機)
クリックすると拡大した画像が開きます

 撮影画像を管理できるパソコン用ソフト「D’z IMAGE Viewer(ディーズイメージビューワー)」(共同研究:信州大学)も2019年5月27日から提供開始する。DZ-D100とD’z IMAGE Viewerを無線LANで連携させることで、撮影した画像をパソコンに自動転送できる。

スケール表示(左)とメジャー表示(右)の画面イメージ(出所:カシオ計算機)
クリックすると拡大した画像が開きます

 IDを入力して撮影した画像は、自動的にIDごとに振り分けられるため、面倒なフォルダ分けが不要。このほか接写した画像上にスケールを表示する機能を備える。画面上で病変の大きさを確認できるほか、メジャー機能を用いて病変の端から端などの2点間の距離を測定できる。

ピックアップPR

もっと見る

記事ランキング