大阪市立大学医学部発ベンチャーのエコナビスタは、初富保健病院と初富保健病院介護医療院で、IoT睡眠センサー「SafetySleepSensor」を利用した環境を居室に作るSSR「SafetySleepRoom」の実証を開始する。

IoT睡眠センサー(右上)や取得データ(下)のイメージ(出所:エコナビスタ)
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 従来の医療用睡眠計測機器は、拘束することで品質の高い睡眠データを取得していた。IoT睡眠センサーを利用したSSRでは、高精度のセンシング技術を活用することで、非拘束・非接触でも医療用睡眠計測機器に近い高品質の睡眠データを常時取得できる。簡易型PSG(終夜睡眠ポリグラフ)相当のデータ品質で、心拍数や呼吸数、睡眠中の体の動きも高い精度で取得するという。

 利用するIoT睡眠センサーは、「眠っている」「深く眠っている」「眠りが浅くなっている」という状態遷移で睡眠の質を評価できるほか、呼吸が少ない(低呼吸)や無呼吸の状態も把握できる。

 無呼吸と低呼吸をくり返しで低酸素状態になると、睡眠の質が下がるだけでなく心臓に負荷もかかるため、高血圧や糖尿病、心筋梗塞、脳卒中などの合併症を起こしやすくなると言われる。対象者の睡眠だけでなく、日中や就寝前、起床後の活動の見直しをサポートし、高齢者のQOLの向上や生活習慣病の予防などを目指す。

SSRの概要イメージ(出所:エコナビスタ)
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 介護医療院は、高齢化を迎えた日本社会の現状に合わせて「日常的な医学管理」や「みとりやターミナルケア」などの「医療機能」と「生活施設」の機能を兼ね備えた施設である。長期的な医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者を対象に創設された。

 介護医療院は住居ではあるものの、「医療」分野の側面から、利用するIoT機器にも高い精度と品質が求められる。今回は、エコナビスタの高齢者睡眠ビッグデータとデータ解析力を評価して、医療分野でも導入することになった。今後は高齢者睡眠ビッグデータを、介護分野だけでなく医療分野でも利活用していく。