全日本空輸(ANA)は乗客のペットを預かるかご(ケージ)をIoT(インターネット・オブ・シングズ)技術で管理するシステムを試験導入した。個々のケージがどこの空港にあるかを集計して空港スタッフのスマートフォンで確認できるようにする。これにより空港ごとのケージの過不足を早期に把握できるようにし、空港スタッフがケージを探し回ったり、必要以上に追加購入したりといった業務の非効率を解消することを目指す。

ペットを航空機で運ぶためのかご(ケージ)は、繁忙期に特定の空港に偏るなどして過不足が出ることがある
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 2019年2月から羽田-新千歳線などで試験導入している。実際にペットを格納した状態で通信環境に問題がないかを確認するほか、個体管理による費用対効果の検証、本格導入する場合の導入規模の見積もりなどを踏まえて、今後本格導入を検討する。

Bluetoothビーコンでケージの場所を把握

 個々のケージにBluetoothの電波を発信するビーコンを装着し、空港のチェックインカウンターやケージを運ぶ動線上などに置いた受信機で各ビーコンに固有のIDを読み取ることで、個々のケージが現在ある場所を把握する。これをNTTドコモのクラウドサーバーで集計し、スタッフのスマホで空港ごとのケージの個数や個々のケージの場所を表示できる。

 ゴールデンウイークや夏休みなどの繁忙期はペットを連れて旅行に出かける家族連れなどが増加し、ケージが特定の空港に偏ったり、消毒を済ませ利用可能な状態のケージの在庫が不足したりすることがあった。これまではケージの個体管理ができておらず、カウンターの担当者が各空港に電話で在庫数を問い合わせてケージを回送してもらったり、空港内で滞留しているケージがないか探したりする必要があった。そこでケージにビーコンを取り付けて個体管理することで、管理の効率化を図った。

試験導入した大日本印刷のBluetoothビーコン。特定のパターンの磁界を検知したときのみ作動する
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