三菱電機は、産業用ロボット「MELFA-FR」シリーズの機能拡張オプションである「MELFA Smart Plus」に、同社の人工知能(AI)技術「Maisart」(Mitsubishi Electric's AI creates the State-of-the-ART in technology)を活用した「予知保全機能」「力覚センサ 拡張機能」を追加。これらの新機能を搭載した「MELFA Smart Plusカード」を2019年4月26日に発売する(図1・2、ニュースリリース)。MELFA-FRシリーズのコントローラーに同カードを挿入すると、新機能を利用できる。

図1:「MELFA Smart Plusカード」
(出所:三菱電機)
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図2:「MELFA-FR」シリーズのコントローラーへのMELFA Smart Plusカードの挿入イメージ
(出所:三菱電機)
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 新機能のうち予知保全機能は、減速機やエンコーダー、バッテリーといったロボットの駆動系部品に故障が発生する前に異常を検出し、通知する。解析用の機器や振動センサーなどを追加することなく異常検知が可能になり、ダウンタイムの短縮を図れる。

 一方の力覚センサ機能拡張は、反力を探りながら軸と穴の位置を合わせて部品を組み付けたり、スナップ機構のある部品を組み立てたりする作業を高度化するもの。力覚センサーを用いたシステムの多数のパラメーターを自動調整し、ロボットが対象物に加える力を抑えながら、より人手に近い繊細な作業を高速に実行でき、タクトタイムを従来比で60%縮められるという。さらに、作業の開始地点と完了地点を設定すれば、動作時間が最短となるプログラムを自動で生成する。これにより、システムの立ち上げ時間を従来から60%短縮できるとしている。

 MELFA Smart Plusは他に、AIを活用した機能1種と知能化機能4種をそろえる。前者は3Dビジョンセンサーのパラメーター調整を自動化する「MELFA-3D Vision 拡張機能」で、立ち上げ時間の短縮を図れる。後者には、2Dビジョンセンサーを用いて周辺機器との位置関係を調整する「キャリブレーション支援機能」、ロボットを乗せた走行台の駆動用付加軸との協調を高精度に実行する「付加軸協調制御」、ロボットアームの熱膨張を補正して位置精度を高める「ロボット機構温度補正機能」、稼働状態に応じてロボットの各部品のメンテナンスや交換時期を管理する「予防保全機能」がある。

 今回は、新機能2種とMELFA-3D Vision 拡張機能の計3種から1種を選べる「MELFA Smart Plusカード」と、新機能2種を含む全7種の機能を搭載した「同カードパック」を発売する。価格は案件ごとに決める。