日立製作所は、米国のJRオートメーション(JR Automation Technologies)を中核としたロボットSI事業を、大株主のクレストビュー(Crestview Partners)の関係会社から取得する契約を締結した(ニュースリリース)。これによって日立は、成長が見込まれる北米のロボットSI市場に参入。日立グループとして、日立産機システム(本社東京)が2019年3月に買収契約を結んだケーイーシー(本社岐阜県各務原市、2019年3月22日付ニュースリリース)とともにロボットSI事業を世界展開していく(図)。

図:日立グループのロボットSI事業の展開イメージ
(出所:日立製作所)
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 1980年創業のJRオートメーションは、北米を中心に世界各地でロボットSI事業を展開している。特定のラインだけでなく生産ライン全体の設計・構築・調整に対応でき、ロボットを利用した組み立て・溶接工程にも独自の知見を持つという。自動車や航空機、eコマース、医療機器などの業界に顧客基盤を有している。

 2018年12月末時点での資本金は約248億円(約2億2400万米ドル、1米ドル=111円換算)。2018年の連結売上高は約670億円(約6億300万米ドル、同)、2019年3月末時点の総従業員数は約2000人とする。日立とクレストビューは、買収に関する認可手続きや諸条件の整備を進め、2019年中に買収を完了する予定だ。

 今回の買収によって日立は、JRオートメーションのロボットSI事業に関する技術やノウハウ、リソースに加え、幅広い顧客基盤を獲得する。JRオートメーションは、日立の研究開発技術やリソースを生かすとともに、データを活用してロボットSI事業の高付加価値化を図る。

 日立グループとしては、国内やアジアを中心とした地域に基盤を持つ日立産機システムやケーイーシーに加えて、北米を中心に基盤のあるJRオートメーションのリソースを相互に活用することで、ロボットSI事業の規模を拡大する。両社の買収で得たOT(Operational Technology)領域のノウハウを生かして、IoT(Internet of Things)プラットフォーム「Lumada」事業の世界展開を加速する。