日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)は2019年4月18日、「企業IT動向調査2019(2018年度調査)」の結果を発表した。今回の調査では「IT部門の“デジタル変革力”を重点テーマにした」(JUASの宮下清常務理事)。ビジネスのデジタル化に取り組む国内企業の実態や課題を明らかにした。

日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)が開催した「企業IT動向調査2019(2018年度調査)」の発表の様子
[画像のクリックで拡大表示]

 調査の結果、ビジネスのデジタル化はこの1年で大きく進展していた。「商品・サービスのデジタル化(ビジネス自体の変革や商品・サービスの創造)」「プロセスのデジタル化(業務プロセスの変革・自動化、状態の見える化、データ活用)」に分けて実態を調査したところ、両方を「実施中」とした企業は20%。前年調査に比べて9ポイント増加した。逆に、両方とも「未実施」の企業は22ポイント減少し、29.2%となった。中でも取り組みが進んでいるのは、金融、社会インフラ、サービスの3業種という。

 調査から浮かび上がったデジタル化の3大課題は、「アイデアが出ない、具体化できない」「効果の見極めが困難」「社内人材のリソースやスキルの不足」。これを解消するには、経営層をうまく巻き込む、部門横断でプロジェクトを進めるといった取り組みが有効であることも分かった。

 2018年度に導入が進んだテクノロジーは、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)、パブリッククラウド(IaaS・PaaS)、AI(人工知能)。RPAは前年調査で大企業を中心に採用が進んだが、今回は中小規模の企業にも広がった。報告会ではこのほか、IT投資や基幹系システム、システム開発、IT人材などに関する調査結果が発表された。

 同調査の対象は、東証一部上場企業とそれに準じる企業4000社。2018年10月にアンケート調査を実施し、1103社から回答を得た。52社のIT部門長へのインタビュー調査も実施した。