中国Huawei Technologies(ファーウェイ)は2019年4月9日、中国の携帯電話向け基地局運営会社であるChina Tower(中国鉄塔)と、5G時代に向けた基地局エネルギーソリューション試験を完了したと発表した(ニュースリリース)。基地局の電力ピーク時負荷を軽減する電力備蓄などのエネルギー管理ソリューションを提供。既存の基地局を5G基地局に再構築する際に、配線設備や電力供給設備への追加投資なし、低コストにすることで、高効率な運用を可能にするとしている。

浙江省杭州オリンピックスポーツエキスポセンターでの屋外基地局試験の様子
出所:Huawei
[画像のクリックで拡大表示]

 大容量のネットワーク通信を行う5Gでは、1つの基地局の電力消費が4G時よりはるかに多くなる。また、膨大な数の基地局が必要になることから、全体的なエネルギー消費量も指数関数的に増えていくことになる。基地局の建設コストを削減するには、既存基地局との共有化を考える必要があるが、容量拡張や改築にはやはり時間と費用がかさみ、5Gサービスのタイムリーな提供にも影響が出かねない。

 China Towerでは、5G対応の高性能アクティブアンテナユニット(AAU)を遠隔の基地局に設置した際に、ケーブルロスによりAAU操作に必要な電圧を確保できず、AAUが正しく動作しないといった具体的な問題にも直面している。

 こうした問題への対策として両社は、2018年12月より、5Gネットワークに必要な電力供給のレビューとテストケース作成を行い、電源容量不足やピーク時に備えた電力備蓄、高度なバッテリー管理などを検証した。

 今回の試験に使用した基地局では、5Gサービス提供時の平均的な電力負荷1.4kW、ピーク時負荷が2.7kW、交流電力制限値は1.6kWと、ピーク時には交流電力制限値を超え、Liイオン電池(LIB)を併用する結果になっている。負荷が低くなると、バッテリーは速やかに充電モードに移行する。このように、基地局の電力消費量と電源容量を基に、バッテリーや空調設備も含めた電力管理を行うことで、電源設備に新たな資本投資を行うことなく5G基地局への移行、運用が可能になる。

基地局の電力消費量を示す分布曲線
出所:Huawei
[画像のクリックで拡大表示]

 両社はこの他にも、太陽光やPb蓄電池とLiイオン電池の併用、新旧電力供給設備の併用などに関するソリューション検証も実施。5G時代に向けたサスティナブルなインフラストラクチャー構築を支援していくとしている。