韓国Samsung Electronics(サムスン電子)は2019年4月4日、5G対応のマルチモードチップセットを量産開始したと発表した(ニュースリリース)。このチップセットには、5G NR対応マルチモードモデム「Exynos Modem 5100」、最新のシングルチップRFトランシーバー「Exynos RF 5500」、変調時省電力化をサポートする「Exynos SM 5800」が含まれており、「サブ6」(6GHz未満の周波数帯)を利用する5G NRをサポートするマルチモード対応チップセットとなっている。

出所:Samsung

  Exynos Modem 5100は、2018年8月に商用開始したSamsung初の5Gモデムで、サブ6とミリ波帯の両方に対応。5G以外にも、シングルチップで2G GSM/CDMAから3G WCDMA、TD-SCDMA、HSPA、4G LTEまでの既存の無線通信技術に対応する(関連記事)。

  Exynos RF 5500も、これ一つで既存のネットワークとサブ6を利用する5G NRに対応。スマートフォン上位機種などに向け、柔軟性の高い設計を支援する。音声やデータをスマートフォンから送信する際には、信号を電波で送信できるよう周波数を高め、受信時には、モデムで処理できるよう周波数を下げるなどの処理を行う。ダウンロード用に14の受信パスを用意し、4×4 MIMO、256 QAMを採用して、5Gネットワークでのデータ通信速度高速化を支援する。

 Exynos SM 5800は、2Gからサブ6の5G NRまでに対応し、最大100MHzの帯域幅を扱うエンベロープトラッキング(ET)機能を用意。RFパワーアンプの電力負荷効率を最適化し、低電圧での変調を実現する。5G時代に向け、高速大容量のデータ通信を可能にしながら、電力を最大30%削減。バッテリー寿命も長期化できる。

 こうした最新のExynos RF 5500、Exynos SM 5800の技術は、2019年2月にサンフランシスコで開催されたISSCC(International Solid-State Circuits Conference)2019でも発表済。同社は今後、こうした技術をミリ波利用の5G NRにも展開していくとしている。