IoT胎児モニターの実証実験、在宅や緊急搬送で効果

メロディ・インターナショナル

2019/04/02 05:00
河合 基伸=日経 xTECH/日経デジタルヘルス

 IoT胎児モニター「分娩監視装置iCTG」を販売するメロディ・インターナショナルは、複数の病院で進めている実証実験の結果を、2019年3月28日に都内で開催した記者会見で明らかにした。各病院では在宅や緊急搬送中などに分娩監視装置iCTGを利用し、遠隔での胎児・妊婦モニタリングを実施した。

分娩監視装置iCTG
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 日本では出産を取り扱う医療機関の減少が続いており、後継者不⾜などから回復する兆しは⾒られないという。さらに⾼齢出産(35歳以上の初産婦)の割合が28%を超えており、より手厚いケアが求められている。こうした課題を解決すべく、メロディ・インターナショナルは分娩監視装置iCTGを開発した。

 分娩監視装置iCTGは胎児⼼拍を計測する⼩型の超⾳波ドップラーセンサーと「iPad」または「iPhone」を組み合わせたIoT医療機器。2018年5月にクラスⅡ医療機器として薬事認証を取得し、2019年1月に本格的に販売を開始した。周産期遠隔医療プラットフォーム「Melody i」と組み合わせることで、胎児の⼼拍数推移と⺟体の腹の張りを計測した結果を、クラウドを経由して医師のスマートフォンやタブレット端末、パソコンなどに送信できる。

 記者会見で実証実験の結果を説明したのは、⻲⽥総合病院(千葉県鴨川市)と岩手県⽴⼤船渡病院(岩⼿県⼤船渡市)、名瀬徳洲会病院(⿅児島県奄美市)である。各病院の実態に合わせて、(1)在宅や(2)救急搬送などで利用した。

記者会見の様子
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 (1)の在宅の例では、毎⽇のモニターが求められる⼊院が必要な妊婦でも、在宅での経過観察と通院の組み合わせで対応できた。⻲⽥総合病院の産婦人科医長の末光徳匡氏は「自宅に居ながら確認が可能で、入院と同等レベルの医療を受けられる」と話した。

 (2)の緊急搬送では、他の医療機関などからの救急搬送時に使用した。緊急⾞両や救急ヘリの中で胎児と妊婦の状態をリアルタイムにモニターすることで、受⼊後の措置がスムーズになる効果などが得られたとする。

 分娩監視装置iCTGは胎児の⼼⾳を聞くことができるため、⽗親や⺟親が産まれてくる子供をいとおしいと思うといった愛着の形成にも役立つとする。メロディ・インターナショナルでは海外展開も視野に入れており、タイやミャンマー、南アフリカで実証実験に取り組んでいる。

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