経理や財務の業務を自動化するクラウドサービスを提供する米ブラックライン日本法人は2019年3月25日、日本市場における事業戦略説明会を開いた。働き方改革を進める国内企業に向けて、今後3年で大手企業を中心に100社への導入を目指すと明かした。

米ブラックライン日本法人の古濱淑子社長
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 説明会に登壇した古濱淑子日本法人社長によると、経理や財務の業務のうち、収支が合っているかどうかを調べる勘定照合の作業や、数値が合わない場合の明細データの突き合わせ確認作業などを、依然手作業で進めている企業は多いという。「そうした現場に残る手作業はそのままでよいと考えている企業が少なくない。海外では自動化の実績が数多くある。日本でも経理や財務処理のさらなる自動化の必要性を認識してもらえるように市場を確立し、成長させていきたい」と意気込みを語る。

 米ブラックラインは2001年に設立以降、経理や財務処理業務の自動化機能やタスク管理機能などを備えたクラウドサービス「BlackLine」などを提供してきた。月次や四半期、年次の決算報告書の作成に必要なデータを取得できたタイミングでリアルタイムに処理できるようにした。

 BlackLineを使うことで、決算報告の業務が月末や年度末といった特定の時期に集中しないよう作業負荷を平準化できることから、海外では150カ国で2600社以上の顧客企業に導入した実績を持つ。ある大手企業では決算処理にかかる日数を10日から3日に縮める成果を得ている。

 米ブラックラインは2018年10月、ベンチャーキャピタルであるジャパン・クラウド・コンピューティングとの合弁で、日本法人を設立。2019年1月、SAPジャパンなどで要職に就いていた古濱氏が日本法人の社長に就任した。米ブラックラインのテリース・タッカー創業者兼CEO(最高経営責任者)は「日本企業で進む働き方改革やワーク・ライフ・バランスの実現に寄与できるといった理由で日本市場に本格参入した。日本市場でも長期間にわたって関わっていき、当社のソリューションの必要性の訴求や企業への導入を支援していきたい」と語った。

米ブラックラインのテリース・タッカー創業者兼CEO(最高経営責任者)
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 すでに国内で、勘定照合や、明細データの突き合わせといったグローバルで広く使われている基盤機能を提供している。今後は仕訳入力や会社間取引などの機能を追加したり提案したりしていく。「2019年はまず国内で大手企業を中心に10社への導入を目指し、2021年には100社に導入していきたい」と古濱社長は意気込みを語った。