米ON Semiconductor(オンセミ)社は、+1200V耐圧のSiC(炭化ケイ素)パワーMOSFETを2製品追加した(ニュースリリース)。産業機器に向けた「NTHL080N120SC1」と車載機器に向けた「NVHL080N120SC1」である。車載機器向けは、品質規格「AEC-Q101」に準拠する。どちらもnチャネル品で、オン抵抗は80mΩ(ゲート-ソース間電圧が+20Vのときの標準値)と小さい。産業機器向けの応用先は、太陽光発電用インバーターや無停電電源装置(UPS)、サーバーの電源モジュールなど、車載機器向けはDC-DCコンバーターモジュールやオンボードチャージャー(車載充電器)などを挙げている。

1200V耐圧のSiCパワーMOSFMOSFETを2製品追加
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 今回同社は、2つのSiCパワーMOSFETの製品に加えて、SiCダイオードやSiCパワーMOSFET用ゲートドライバーICを拡充する方針を併せて発表した。さらに今後、シミュレーションツールやSPICEモデル、アプリケーション情報などの提供にも注力していくという。「当社は、成長中のSiCパワーデバイス市場において包括的なエコシステムの強化を目指している。エコシステムを利用すれば、設計エンジニアやシステムエンジニアは、高周波駆動の電源回路開発にまつわる課題に対応できるようになる」(同社)としている。

 2つの製品のうち、産業機器向けのNTHL080N120SC1の特性は以下の通りである。最大ドレイン電流は、連続時に44A、パルス時に136A。入力容量は1670pF(最大値)。出力容量は120pF(標準値)。帰還容量は10pF(標準値)。ターンオン時の遅延時間は13ns(最大値)、ターンオフ時は45ns(標準値)。立ち上がり時間は12ns(最大値)。立ち下がり時間は16ns(最大値)。ターンオン時のスイッチング損失は361μJ(標準値)、ターンオフ時は37μJ(標準値)である。同社によると「入出力の容量が小さいため、高いスイッチング周波数で動作が可能で、EMI(放射電磁雑音)の問題も軽減できる」としている。単一パルスのアバランシェエネルギーは171mJである。

 パッケージは、2製品どちらも3端子TO247。動作接合部温度範囲は、産業機器向けが−55〜+150℃、車載機器向けが−55〜+175℃。価格は明らかにしていない。