バイオ医薬品の製造会社を約8億9000万米ドルで買収、富士フイルム

開発・製造受託事業を2021年度に1000億円へ

2019/03/12 19:30
河合 基伸=日経 xTECH/日経デジタルヘルス

 富士フイルムは、バイオ医薬品大手の米バイオジェンの製造子会社を約8億9000万米ドルで買収すると発表した。買収によってバイオ医薬品の開発・製造受託事業の拡大を加速させ、2018年度に約400億円だった売上高を2021年度に1000億円まで増やす。

買収するバイオジェン デンマーク マニュファクチャリング
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 買収するのはデンマークのバイオジェン デンマーク マニュファクチャリングで、1万5000リットルの動物細胞培養タンク6基などの大量生産設備を保有している。これに対して富士フイルムが現在、開発・製造受託事業を展開する欧米3拠点は、少量生産から中量生産が中心である。買収によって少量生産から大量生産まで、顧客の幅広い要望に対応できる体制を整える。

 都内で開催した記者会見で、富士フイルムホールディングス 代表取締役会長・CEOの古森重隆氏は、「バイオ医薬品の市場は今後も成長が見込まれている。一方で製造には品質管理技術や蓄積されたノウハウなどが必要なため新規参入は難しい。開発・製造受託事業企業への依頼が増えている」と、買収による生産能力拡大の狙いを説明した。

富士フイルムホールディングス 代表取締役会長・CEOの古森重隆氏(右)、同 代表取締役社長・COOの助野健児氏(左)
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 既存の3拠点の能力拡大と今回の買収を合わせると、培養タンクの容量は現在の3倍の約15万リットルになる。バイオ医薬品の開発・製造受託事業の売り上げ規模は、世界第3位グループから第2位グループになるという。