内視鏡画像のAI教師データ作成ソフト開発、オリンパス

AIナビゲーション外科手術に貢献

2019/03/07 21:40
近藤 寿成=スプール

 オリンパスは大分大学と福岡工業大学とともに、日本医療研究開発機構(AMED)の「未来医療を実現する医療機器・システム開発事業」に参画し、「人工知能が術中に外科医の意思決定を補助する医療システム」の開発に成功した。このプロジェクトにおいてオリンパスは、AIに学習させるための内視鏡画像教師データを効率的に作成できるソフトウエアを開発した。

オリンパスが開発したソフトウエアの画面イメージ
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 オリンパスと大分大学、福岡工業大学は、臓器や血管位置の誤認をAIの活用によって低減する可能性を探るべく、「人工知能が術中に外科医の意思決定を補助する医療システム」の共同研究を2017年11月からスタートした。2018年12月、大分大学でAIナビゲーション外科手術(人工知能AIを用いたランドマーク術中教示システムの検証実験)に成功した。

 今回のプロジェクトでオリンパスは、腹腔鏡下胆のう摘出術(LC)の内視鏡画像に、ランドマークとなる臓器・血管の位置情報を簡単にひも付けられるソフトウエアを開発した。前のフレームと似た画像情報のひも付け領域を自動的に追従する機能などを搭載する。これまで数千枚以上の画像に手動で入力する必要のあった情報のひも付け作業の負荷を大幅に軽減し、より質の高い多くの教師データをAIに学習させられるようになった。

腹腔鏡下胆のう摘出術(LC)における4つのランドマーク表示。①胆管・総肝管、②胆のう管、③肝S4の下縁、④ルビエレ溝
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 開発したソフトウエアで作成した教師データを、福岡工業大学が開発したAIに学習させた。AI が学習したデータをもとに、腹腔鏡下胆のう摘出術中にランドマークを表示する機能を、オリンパスと大分大学、福岡工業大学の3者で開発した。この機能は、推定精度95%以上を達成したという。

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