インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブ(IVI)は、DMG森精機、日立製作所、ファナック、三菱電機と共同で、異なる工場IoTプラットフォーム間でデータを相互に流通させるフレームワークを開発したと発表した(ニュースリリース)。

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図 開発したフレームワークのシステム構成概要
(公開されているシステム基本要件仕様書から)

 政府が提唱する「ソサエティ5.0」「コネクテッドインダストリーズ」を実現する取り組み、「製造プラットフォームオープン連携事業」として、産業データ共有促進事業費補助金を受けて実施したもの。

 開発したフレームワークは、加工プログラムの送受信(DMG森精機)、品質検査データの送受信(ファナック)、ロット検収データの送受信(三菱電機)などを、個別のデータ取引契約と対応づけ、相手を特定した通信によって信頼性を向上させたのが特徴という。また、企業や工場間で異なる用語などを変換するための辞書サーバーを日立製作所が開発した。日々使っている用語や業務プロセスをできるだけ変更せずにデータを流通させられるという。

 このフレームワークを利用したデータ流通仕組みの普及を図るため、IVIは開発したフレームワーク「コネクテッド・インダストリーズ・オープン・フレームワーク(CIOF)」の技術仕様とソースコードをインターネット上で公開した。「技術を公開することで、製造分野におけるデータ流通を担うIT企業の参入を促し、さらなる信頼性と利便性を高め、新たなエコシステムとして活動を発展させていく」(IVI)。さらに、製造業のデジタル化を国際的な協調作業の中で推進していくことで、ドイツのインターナショナル・データ・スペース・アソシエーション(IDSA)、中国のアライアンス・インダストリアル・インターネット(AII)と覚え書きを締結。2019年4月にドイツで開催される「ハノーバーメッセ」でCIOFについて発表する。

 またIVIは、開発したCIOFのプロトタイプと3つのユースケース(実証実験)について、同年3月14日に開催される「IVI公開シンポジウム」で発表する。ユースケースには、東芝デジタルソリューションズ、富士通、NECが連携パートナーとして協力しており、それぞれの連携シナリオをデモンストレーションを交えて紹介するという。

 今後はIVI会員企業を中心にCIOFへの参加企業を募り、本格的な商用サービスを開始するための準備を加速させるとしている。さらに、海外との連携も深めるとともに、中小企業でも利用可能な安価な仕組みを開発する予定という。