旭化成エレクトロニクスは、「完全ワイヤレスイヤフォン(TWS:True Wireless Stereo)」に向けた32ビットD-A変換器IC「AK4332ECB」を開発した(ニュースリリース)。量産は2019年夏に開始する予定だ。同社の「VELVET SOUNDテクノロジー」を完全ワイヤレスヘッドフォン向けに最適化したという。このため、−101dBの全高調波歪み+雑音(THD+N)と109dBのSN比という高いオーディオ性能を、2.8mWと少ない消費電力で達成できたとしている。

完全ワイヤレスイヤフォンに向けた32ビットD-A変換器IC
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 新製品のD-A変換器ICには、4種類のデジタルフィルターを内蔵した。「アコースティックサウンド(ショートディレー、シャープロールオフ)」と、「アコースティックトーン(ショートディレー、スローロールオフ)」、「トラディショナルサウンド(シャープロールオフ)」、「トラディショナルトーン(スローロールオフ)」と名付けたフィルターである。これらのフィルターを適用することで、音質を変えることができる。クラスG(G級)のモノラル・ヘッドフォン・アンプを集積した。出力電力は、8Ω負荷接続時に88mW。出力雑音は−114dBV。アナログボリューム機能を内蔵しており、−10〜+4dBの範囲に2dBステップで設定できる。

 デジタルオーディオ信号入力は、PCMインターフェースのほか、PCM1ビットインターフェースとDSDインターフェースに対応する。PCMインターフェースを採用する場合は、Bluetooth対応SoCからPCMデータを受け取り、今回のD-A変換器ICでデジタルフィルターとΔΣ(デルタシグマ)変調の処理を実行しなければならない。PCM1ビットインターフェースを採用すれば、デジタルフィルターとΔΣ変調の処理をBluetooth対応SoCで実行することが可能になり、D-A変換器ICの消費電力をさらに削減できるようになる。

PCMインターフェースのほか、PCM1ビットインターフェースに対応
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 電源電圧は+1.7〜1.9V。パッケージは、実装面積が2.371mm×1.971mmの30端子CSP。動作温度範囲は−40〜+85℃。価格は明らかにしていない。