愛媛県西条市は2019年2月21日、日本テレワーク協会の「第19回テレワーク推進賞」の授賞式で、最高賞に当たる「会長賞」を受け取った。教職員のテレワークが同賞を受賞するのは、これが初めて。

 同市は、2016年から市内の小・中学校の教職員を対象に、パブリッククラウドを利用したテレワークの導入を進めてきた。2019年2月の時点で、対象教職員850人のうち約6割がテレワークを利用している。

 「今の学校はブラック職場」と言われるほど教員の長時間労働が問題視されている。西条市も校務全般が手書きなど非効率だったが、校務支援システムを導入して業務の効率化を図った。これにより校務にかかる時間を大幅に短縮できた一方、セキュリティーの問題で職員室でしか校務系のシステムを利用できないため、教員を職員室に縛る結果になった。

西条市が教職員向けに導入したテレワークの仕組み。米マイクロソフトのパブリッククラウド「Azure」を利用し、仮想化によって自宅における校務のセキュリティーを確保した
(出所:西条市の発表スライド)
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 この問題を解決したのが、パブリッククラウドを利用したテレワークだ。それ以前は、教員が夕方に帰宅して家族の介護をし、その後、夜に学校に戻って仕事をするといった非効率な働き方をしている例もあった。これがテレワークシステムによって自宅でもセキュリティーを確保しつつ校務ができるようになった。テレワークで教員の仕事自体が減るわけではないが、西条市の出口岳人副市長は「限られた時間を有効利用できるようになり、教職員の多様な働き方に対応できるようになった」と説明する。