アビームコンサルティングは2019年2月20日、自動車レースのドライバー向けの音声回答システムに関する特許(特許第6458183号)を取得したことを発表した。レース中のドライバーが「後ろのクルマのペースは」などと音声で問いかけると、後続車両の周回ペースや速度を瞬時に計測し音声で自動回答する。今後、リアルタイム判断が必要な他のスポーツ競技や、工場の生産ラインなどビジネス分野への展開を目指す。

2018年の「全日本スーパーフォーミュラ選手権」のピットで、アビームコンサルティングのスタッフがドライバーの塚越広大選手にデータ解析結果を伝える様子。走行中は音声で伝える必要がある
(出所:REAL RACING)
[画像のクリックで拡大表示]

 アビームは、2018年シーズンの「全日本スーパーフォーミュラ選手権」において、同社が支援するチーム「リアルレーシング」(ドライバーは塚越広大選手)で音声回答システムを活用した実績がある。アビームのスタッフがレース中の周回ペースやタイヤの摩耗状況、燃料残量などのデータを解析し、ドライバーの状況判断に役立つ情報を提供する。通常はドライバーが無線で問いかけたときに、チームのスタッフが解析結果を回答する。人が画面を見て回答するのでは一定のタイムラグが生じ、コンマ数秒単位のタイムを競うレースでは不利になる。この課題を音声回答システムで解決する。

北米「インディカー・シリーズ」に参戦する佐藤琢磨選手
(出所:アビームコンサルティング)
[画像のクリックで拡大表示]

 音声回答システムは2018年12月までに多言語対応機能を開発済み。2019年シーズンは北米の自動車レース「インディカー・シリーズ」でも実戦投入し、ドライバーの佐藤琢磨選手を支援する。