欧州の自動車販売台数は5年連続で前年比プラスが続いてきた。しかし、ここ数年の成長ペースは大幅に減速しており、とくに2018年は前年比でわずか0.1%の増加にとどまった。2015年には9.3%の増加を記録していたのだから急減速である。欧州自動車工業会(ACEA)は、2019年の成長率も、せいぜい1%未満のゆるやかなものになると見込んでいる。

ACEA会長のCarlos Tavares氏
(写真:ACEA)
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 ACEA会長のCarlos Tavares氏は2019年2月13日の記者会見で、「今後のいくつかの大きな課題を念頭に置いて、欧州自動車業界の競争力を保つためあらゆる努力を払う必要がある」とコメントした。ここでいう課題とは、2020年以降の厳しいCO2規制、迫りくる英国の合意なきEU離脱、米国の自動車輸入関税の脅威という、三つのジレンマである。順に見ていこう。