安川電機は、スポット溶接向け垂直多関節ロボット「MOTOMAN-SP」シリーズの新機種として、可搬質量が130kgで最大リーチが2236mmの「同130」を発売した(図、ニュースリリース)。可搬質量100kgの従来機種「同100」と同等の本体寸法と動作速度を維持しながら可搬質量を高めており、高加圧スポット溶接に対応できる溶接ガンを搭載しやすい。

図:「MOTOMAN-SP130」
図:「MOTOMAN-SP130」
(出所:安川電機)
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 電動ガン用サーボモーターは、容量2.5kWと大きめのものを搭載(関連記事)。サーボモーターはバッテリーの不要な新開発のエンコーダを採用しているため、メンテナンス性にも優れる。

 アルミニウム合金や高張力鋼板を使った自動車ボディーの溶接工程では、高加圧スポット溶接の導入に伴い、重たい溶接ガンの利用が必要になると見込まれる。そこで新機種では、可搬質量を向上させるとともにモーター容量を拡大、高速動作を可能にした。

 可能な限り速く動くよう指定する「VMAX機能」を採用し、直線動作時の最高速度制限をなくした。ロボットの教示位置・姿勢に応じて、次のカーブまでどれだけ加速できるかを自動で計算する。これにより、従来の制限速度を超えた高速度で動作でき、ロボットの動作時間を短縮できる。新たな軌跡制御を採用して軌跡誤差を減らしたため、テスト運転時やプレイバック時にゆっくり動作させたときの軌跡を逸脱せずに高速運転ができる。

 ロボットとコントローラーをつなぐケーブルは1本のみで、セットアップの際の配線時間を短縮できる。マニピュレーター内部の通信線が断線したり、各軸のサーボモーターのエンコーダーに異常が発生したりすると、プログラミングペンダント上に異常アラームが表示されるので、異常箇所を特定しやすい。通信線が断線したときの仮復旧や、異常箇所特定のための仮配線に使えるマルチポートを各部位に搭載し、メンテナンス性も高めた。

 コントローラー「YRC1000」には電源回生機能を標準装備する。内蔵する電圧変換回路によって380~480Vの海外電圧に対応可能。コントローラーを小型・軽量化できる上、変圧器が不要なため、海外拠点の生産現場において省スペース化を図れる。