リコー電子デバイスは、IoT機器に向けた低消費電流の降圧型DC-DCコンバーターIC「RP514/RP515シリーズ」を開発し、サンプル出荷を開始した(ニュースリリース)。特徴は、検出誤差が小さいバッテリー電圧監視回路を搭載しながらも、消費電流を低く抑えれれる点にある。無負荷時の消費電流は、DC-DCコンバーター部が0.3μAで、バッテリー電圧監視回路部が0.1μAの合計0.4μAと少ない。IoT機器のほか、スマートウォッチやスマートバンド、ヘルスモニタリング端末などのウエアラブル機器に向ける。

IoT機器に向けた低消費電流の降圧型DC-DCコンバーターIC
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 バッテリー電圧監視回路の消費電流を削減できた理由は回路方式にある。従来は、バッテリー電圧を監視するマイコンのA-D変換回路の入力インピーダンスが低いため。バッテリー電圧監視入力に必要な分圧抵抗も低いインピーダンスで構成する必要があった。このため、大きな電流が流れてしまい、消費電流が増大する原因となっていた。そこで今回は、ICの内部でバッテリー電圧を分圧し、ICの端子(BM端子)からバッファー出力して、マイコンのA-D変換回路に入力する方式を採用した。バッファーを介して出力するため、消費電流を抑えることができる。しかも、分圧抵抗を外付けする必要がなくなるため、プリント基板上の実装面積を削減することも可能になる。なお、バッテリー電圧監視回路の出力電圧は、バッテリー電圧の1/3、もしくは1/4のどちらかを選択できる。

 降圧型DC-DCコンバーターの入力電圧範囲は+1.8〜5.5V。出力電圧は+1.0〜4.0Vの範囲でユーザーが設定できる。出力電圧の誤差は±1.5%。最大出力電流は、RP514シリーズが100mA、RP515シリーズが300mAである。スイッチング周波数は1MHz。同期整流方式を採用する。スイッチング素子の制御方式は、軽負荷時の変換効率を高めるためにVFM(Variable Frequency Modulation)方式を使った。変換効率は、RP514シリーズの場合、+1.8V/100mA出力の軽負荷時に90%が得られるという

 オートディスチャージ(出力コンデンサーの強制放電)機能を搭載した製品と、搭載していない製品を用意した。パッケージは、外形寸法が1.45mm×1.48mm×0.4mmの9端子WLCSPと、2.50mm×2.70mm×0.6mmの10端子DFN2527を用意した。動作温度範囲は−40〜+85℃。1000個購入時の参考単価は、RP514シリーズが250円、RP515シリーズが300円である。