韓国Samsung Electronics(サムスン電子)は2018年7月2日、ルーマニアで進めていた米Cisco、仏Orangeとの5G共同実験の内容を公開した(ニュースリリース)。3社は2018年2月にも、ルーマニアのクルジュ地方フロレシュティにて、一般家庭を対象とした5G FWA(Fixed Wireless Access、固定無線アクセス)試験を行っている。今回もこれを踏まえた実験になっている。

出所:Cisco
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 今回の実験は、超小型5Gアクセスユニットと屋内、屋外両方に対応する5Gホームルーター(CPE:Customer Premises Equipment、宅内通信機器)に、Ciscoの「Ultra Gateway」 Platform が提供するNFVプラットフォーム上に5G仮想基幹ネットワーク、仮想RANといった5G環境を構築し、CiscoのWi-Fiルーター「Meraki Z3」を共存させる形で行った。26GHz帯の広い周波数帯域とmassive MIMO、ビームフォーミングといったアンテナ技術も使っての測定結果では、1kmを超えた地点でのシングルユーザー通信速度1Gビット/秒を記録した。また、複数のセルを束ねての下りリンクでは、数人のユーザーで3Gビット/秒のスループットを確認している。

 2018年7月2日、3日の両日、フロレシュティの市庁舎近くで行われたデモでは、今回の実験結果として、次の3種類のデモが披露されている。

 スマートシティー : 街灯に設置可能な「Samsung’s Connectivity Node」の紹介。温度センサーと湿度センサー、防犯カメラと無線で通信し、結果を5G基幹ネットワークに送信する。大容量だが小型で安価、設置も容易なものになっている。

 ホームエンターテインメント:複数のUHD(超高解像度)動画やVRの5Gブロードバンドでの同時ストリーミング再生デモ。全てのコンテンツを5G基幹ネットワークと5G無線アクセスネットワークで送信。大容量のコンテンツを1家庭の複数のスクリーンに同時にストリーミング再生する。また、5Gネットワークでの対戦型クラウドゲームのデモも披露。なめらかな操作やコンマ数秒の動作に対する反応など、5Gの低遅延性を実感できるものになっている。

 リアルタイム防犯カメラ:Ciscoの防犯カメラMeraki MV21を使ったスマートシティーやB2B向けデモ。そのうち小売業界向けには、店内の動画データを解析し、顧客数を正確に算出するデモが披露された。売れ残って廃棄される商品を減らし、よりよいサービスを効率よく提供できる店舗空間の提案に役立つ。

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