2025年の崖を回避するために必要なのはシステム対策だけではない。事業とITの視点を取り込んだ、DXに向く開発体制の構築が重要になる。開発者とユーザーに求められる新たな役割とは。

 2025年の崖を乗り越えるには従来とは異なる開発体制が求められる。開発者とユーザーの双方が変わらなければならない。企業では、開発者はIT部門、ユーザーは事業部門と言い換えられる。企業のDX推進担当者は「昔ながらのIT部門のままではDXは達成できない」と異口同音にこう言う。

 これまでのIT部門は、事業部門の要望に沿ってシステムを開発していた。その結果、IT部門は言われたことだけをやる「受け身体質」になりがちだった。一方、事業部門はシステムのことはIT部門に任せきり、注文のみの「お客様」のような存在になってしまう問題もあった。

 DXは事業とITの両輪で取り組まなければ実現しない。事業部門とIT部門が互いの視点を持ち寄って、ワンチームでサービス開発することがDX成功の鍵を握る。事業部門が決して「お客様」ではなく、主体性を持ってデジタル化に取り組むように企業風土そのものを変えていくべきだ。

 この企業風土の変革こそがDX時代のIT部門(開発者)に新たに課せられた役割だ。事業部門にIT人材を送ったり、IT教育を施したりして、企業全体でデジタル化を推し進める環境を整えるのである(図1)。

図1●これから目指すべき、開発者とユーザーの関係
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