システム開発のリードタイムは短くなる一方だ。新しい技術やツールの登場で従来とは異なる無駄取りができるようになってきた。取材から見えてきた新定石を紹介する。

 無駄を取り除き、生産性を向上させることがシステム開発には欠かせない。最近では新しい技術やツールの登場でこれまでと異なる無駄取りが可能になった。

 無駄取りが必要な理由の1つが企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進だ。DXの実現には、刻一刻と変化するニーズに素早く対応できるシステムが欠かせない。このようなシステムは、開発のリードタイムは短く、開発に費やせる時間も限られる(図1)。システム開発の無駄をそぎ落とし、計画・立案からリリースまでを素早く行わなくてはならない。

図1●開発の無駄取りが必要な最近の理由
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 日立製作所の立川茂アプリケーションサービス事業部アプリケーション共通技術統括部長は、「100点満点のシステムを時間をかけて作るよりも、70点のシステムを素早く開発することが重要。ささいなバグがあればすぐに改修すればよい」と最近のシステム開発の潮流を話す。

 AI(人工知能)やIoT(インターネット・オブ・シングズ)を用いたシステム開発が増加していることも、無駄取りが必要な理由である。これらの新技術を使ったシステム開発は、PoC(概念実証)を実践しながら反復型の開発でシステムを作り上げていくことが大切だ。従来のウオーターフォール型開発のように工程ごとに担当者を割り振る、重厚長大な開発手法では高速なPoCは実現できない。

 無駄取りが必要な理由は、エンジニア側にもある。それが「エンジニア不足」や「働き方改革」といった要因だ。エンジニア不足に対応するには、1人当たりの生産性を向上させなければならない。働き方改革によって就業時間が限られれば、今まで以上に無駄な作業を行う時間はなくなる。

 このような理由から現在のシステム開発は、時流にあったイマドキの無駄取りを行い開発生産性を向上させなければならない。SIerやユーザー企業に取材を実施し、見えてきたのは、無駄取りの4つの新定石である(図2)。

図2●開発の無駄取り4つの新定石
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