業務システムのITインフラがクラウドに移行するにつれ、人手で行う運用作業が少なくなっている。運用エンジニアは不要になるのだろうか。目指すべき方向の1つはSRE(信頼性エンジニアリング)だ。個別の作業の自動化だけではなく、以前よりも広い視点で運用プロセスの改善に取り組もう。

 PART2では「ITインフラの運用は自動化が進む」という定説と、運用エンジニアの仕事を再考する。

 ここ数年、ITインフラ技術が進歩し、それに伴って運用エンジニアの仕事が様変わりしている。最も大きなITインフラの変化はパブリッククラウドの普及だ。仮想環境が当たり前のように使われるようになり、ITインフラの設定や管理をソフトウエアで定義できるようになった。例えば、仮想マシン(VM)の起動、ネットワークの設定などである。

 設定作業をソフトで実行できるため、自動化できる運用作業が増えた。インフラストラクチャー・アズ・コード(Infrastructure as Code)と呼ばれるトレンドだ。以前のように、パスやコマンドを間違えないように注意しながら、手順書に沿って手作業で設定する仕事は大幅に減った。

 運用業務がソフトで実行できるようになると、アプリケーション開発者が運用作業の一部を担当できるようになる。開発と運用が一体となってサービスの開発と改善を進める「DevOps」や運用作業を極小化する「NoOps」といった動きが出始めた。

 もちろん、所属する組織の状況によっては「DevOpsやNoOpsなど、まだ遠い先の話だ」と考える向きもあるだろう。しかし、運用の自動化が今後さらに進み、運用担当者が不要になるのではないか、と不安になるエンジニアは多いはずだ(図1)。

図1●運用エンジニアに関する定説と、それを再考した結論
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 今の仕事が減るならば、運用エンジニアはどうすべきか。目指すべき方向性の1つがSRE(Site Reliability Engineering:信頼性エンジニアリング)という考え方である。

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