将来的に従来型IT人材は余り、先進IT人材が枯渇する―。日本中でデジタル化を担うITエンジニア不足が叫ばれている。基幹系システムを手掛けるエンジニアなど従来型のIT人材は、近い将来、職種転換せざるを得ないのだろうか。

 ITエンジニアとしてどう生きていくべきか。PART1からPART3は、昨今よく言われているITエンジニアにまつわる定説について検証する。PART1は「今後はデジタル化を担うエンジニアが求められる」という定説を取り上げる。基幹系システムに代表される、業務系システムの構築を手掛けてきたITエンジニアがキャリアを再考する参考にしてほしい。

 ここ数年、日本の大手SIerが続々と新しいスキルを持つITエンジニアを育成しようとしている。従来のように要件通りに設計・実装するエンジニアではなく、顧客と共にビジネス課題の解決策を考案する人材だ。背景にはデジタルトランスフォーメーション(DX)案件の増加がある。ここでのDX案件とは、先進技術を駆使して新サービスや新規事業を創出するプロジェクトのことだ。

 DX案件で有効と言われているのがデザイン思考。デザイン思考を用いてユーザーの課題を洗い出し、その解決策を導くスキルがエンジニアに求められるというのが近年の定説だ。この場合の開発プロセスはアジャイル型が望ましいとされる。

 大手SIerだけではない。国もITエンジニアのスキル転換を推奨している。経済産業省が2019年4月に公表した「IT人材需給に関する調査」では、ITエンジニアを「先端IT人材」と「従来型IT人材」とに分け、2030年には先端IT人材が最大73.7万人不足し、従来型IT人材が最大32.2万人余ると試算している。

 この人材需給ギャップについて報告書では「単にIT人材の数を増やすのではなく、生産性の向上や需要増が予想される先端技術に対応した人材の育成が重要である」としている。

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