以前、本コラムで紹介したビズライト・テクノロジーの「BHシリーズ」を覚えているだろうか。ボードコンピューターの「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」を産業用で利用するためのキットだ。過酷な現場で利用するために必要な機能を搭載している。

 BHシリーズと同様に、Raspberry Piを産業用途で利用できるようにする製品が海外にある。今回紹介するのはドイツ企業であるKUNBUSの「RevPi Core 3」という製品だ(写真1)。RevPi Core 3の見た目は実にセクシーだ。とりわけオレンジをあしらったカラーリングは、なぜか筆者をワクワクさせる。筆者としてはこれだけで購入の動機になるのだが、本質的な話ではないので早速、本題に入ろう。

写真1●RevPi Core 3 正面
[画像のクリックで拡大表示]

 産業用途のRaspberry Piといっても、RevPi Core 3は、IoT(Internet of Things)システムを開発する際にPoC(Proof of Concept)などでよく使うRaspberry Pi本体がそのまま入っているわけではない。組み込み機器にRaspberry Piを搭載するためのモジュールボード「Compute Module 3」を採用した製品だ。

 Compute Module 3はひと世代前の「Raspberry Pi 3 Model B(「+」が付かないほうのモデル)」と同じSoC(System-on-a-chip)である「Broadcom BCM2837」を採用している。産業用を前提にしたスペックは充実しており、DIN(ドイツ規格協会)規格のレールに対応しているほか、リアルタイムクロック(RTC)を内蔵し、動作環境温度はマイナス40度から55度となっている。

 Raspberry Pi 3との違いは、ストレージがSDカードではなくeMMC(embedded Multi Media Card)という点だ。またWi-FiやBluetoothは利用できない。通信インターフェースはCompute Module 3を組み込む製品側で必要に応じて実装するが、RevPi Core 3はイーサネットだけをサポートしている。

 実際に利用するうえで最も気を付けなければならない点は電源だ。産業用だけあって、我々がいつも使うようなUSB給電や5VのACアダプターは使えない。RevPi Core 3の電源入力はDC24Vを想定している。スペック上はDC12~24Vをサポートしており、公式サイトでは自動車バッテリーやソーラーパネルからの給電もできると言及されている。

 利用者にとって少し厄介なのは、DCポートが用意されておらず、スクリュー端子が用意されている点だ。そのため、電源に関しては自力で解決しなければならない。筆者は写真2のように、24VのACアダプターとメス端子付きのDC電源接続ケーブルを購入し、ケーブルの皮をむいてRevPi Core 3につないだ。

写真2●RevPi Core 3の電源接続
[画像のクリックで拡大表示]

この先は有料会員の登録が必要です。「日経SYSTEMS」定期購読者もログインしてお読みいただけます。有料会員(月額プラン)は初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら