ITインフラ(システム基盤)の技術は、移り変わりが激しい。では、2019年にブレーク必至の技術は何か。IT分野のエキスパート5人による審査会を開催し、「ITインフラテクノロジーAWARD 2019」を選出。激論から導き出した“次に来る”技術を紹介する。

1位はこちら:「コンテナオーケストレーションツール」

 ITインフラテクノロジーAWARD 2019では、審査員5氏およびノミネートした56の技術・製品・サービスから16の最終候補を選定。このうち、2019年に特に注目すべきものを、有識者5人による審査で選出した。ここでは、最終選考の候補となった16技術のうち、1位~3位を除く13の技術について紹介する。

審査員5人が選ぶ 2019年の注目技術

 13の技術の内容について解説する前に、5人の審査員がそれぞれ注目する技術について紹介しておこう。最終候補に残った16技術のうち、1位~3位に挙げた技術と、個人的に注目している技術について聞いた。

石田裕三氏 野村総合研究所 上級アプリケーションエンジニア

1位 QLC
2位 Java11
3位 イベントソーシング
個人的注目 HTAP、Dynamic Schema


エンタープライズの世界で話題の「Java11」を推したい。Oracle JDKの有償化が問題になっているが、新しいガベージコレクションによる高速化やラムダ式でのvarによる型推論など、注目すべき新機能は多い。

新野淳一氏 Publickey 編集長/Blogger in Chief

1位 PWA
2位 Intel Optane DC persistent memory
3位 FIDO2/WebAuthn
個人的注目 エッジ向けAIチップ、形式手法


「PWA」と「FIDO2/WebAuthn」を推す。PWAでWebアプリがネイティブアプリに近づき、FIDO2で生体認証もできる。自由度が一気に広がるので、Webアプリ開発が再び注目されるのではないか。

漆原 茂氏 ウルシステムズ 代表取締役社長

1位 コンテナオーケストレーションツール
2位 HTAP
3位 エッジ向けAIチップ
個人的注目 強化学習、PDS


「PDS」を挙げたい。当然、標準化も必要になるが、2019年には何かしらのプラットフォームやサービスが登場するのではないか。最初は言葉だけが先行する形で広まるだろうが注視したい技術トレンドの1つだ。

森 正弥氏 楽天執行役員 楽天技術研究所 代表

1位 FIDO2/WebAuthn
2位 コンテナオーケストレーションツール
3位 クレディビリティースコアリング
個人的注目 エッジ向けAIチップ、クリエイティブAI


「クリエイティブAI」を挙げる。繰り返されるタスクを自動化するAIと異なり、クリエイティブAIには発想のひねりがある。今後、どんな新しいコンテンツを作り出すAIが増えていくのかを考えて注目したい。

佐藤一郎氏 国立情報学研究所 副所長 情報社会相関研究系 教授

1位 コンテナオーケストレーションツール
2位 5G(第5世代移動通信システム)
3位 Intel Optane DC persistent memory
個人的注目 HTAP、形式手法、エッジ向けAIチップ


ソフトウエアは、社会インフラとして使われることが増え、ちょっとしたバグで大変なことになる。そこで「形式手法」を挙げる。人命に関わる真のミッションクリティカルの世界で、今後注目される可能性がある。

この先は有料会員の登録が必要です。「日経SYSTEMS」定期購読者もログインしてお読みいただけます。今なら有料会員(月額プラン)が4月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら