本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です

 トヨタ自動車は、研究開発用に提供している生活支援ロボット「HSR(Human Support Robot)」の把持機能を高速化した。HSRは全方位移動が可能な車輪型の台車の上に、4自由度のアームが乗った構成(図1)。

 従来は床の上などにあるペットボトルを認識してから、手先の2指グリッパで掴んで拾い上げるまでに約16秒を要していたが、今回、動作計画(motion planning)技術などを改善した、より高速な把持機能「QRMM(quick and robust mobile manipulation)」を新たに開発。従来比1/3となる、わずか5秒でペットボトルを拾い上げられるようにした。

図1 トヨタ自動車の生活支援ロボット「HSR」の外観
全身で8自由度がある。(写真:トヨタ自動車)
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 トヨタは2015年9月にHSRの開発者コミュニティを発足させ、研究機関などを中心に現在のタイプ(HSR-2015)のロボットを提供してきた。

 2018年末時点で12カ国、累計44の組織が利用している。ロボット競技会「RoboCup@Home」の「Domestic Standard Platform League」の標準機として採用されたこともあり、海外ユーザーの利用も多い。利用組織の約半数を海外が占めているほどだ。

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