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 熟練技術者の手で何日もかかっていたFA機器のパラメータ調整を大幅に簡略化できる技術が登場した。

 三菱電機と産業技術総合研究所は、機械学習の一手法である「ベイズ最適化(Bayesian optimization)」を用いて、サーボシステムの制御パラメータの自動調整技術を開発。電子部品の実装機の位置決め制御に応用し、人手では1週間程度を要していた調整作業を24時間未満で実行できることを確かめた(図1)。

 しかも、対象とするパラメータの数を従来の2種類から8種類に増やし、これまでは9つだった場合分けの数も90まで広げている注1)。この結果、きめ細かい制御が可能になり、位置決めの時間を最大2割程度短くできた(図2)。

図1 調整時間が1週間から1日に
三菱電機と産業技術総合研究所は、ベイズ最適化を用いてサーボシステムの制御パラメータを自動調整する技術を開発した。開発した技術を電子部品の実装機向けのサーボシステムに適用した結果、これまで熟練技術者が人手で対応してきた作業を大幅に上回る効果を実証できた。人手では2種類のパラメータの調整に約1週間を要していたが、今回の技術を使うと90通りの場合に対して8種類のパラメータの調整を24時間未満で実行できた。しかも、調整後のヘッドの位置決め時間は従来と比べて最大20%程度短縮した。(図:三菱電機と産業技術総合研究所の資料を基に加筆)
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注1)部品の実装先の位置を9つの領域、ヘッドの移動距離を10種類に分割し、両者の掛け算で90通りの条件を設定した。

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