本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です

 自社の物流センター向けにロボットを内製したり1)、ロボットによる自動ピッキング技術の国際競技会「Amazon Robotics Challenge」を開催したりするなど2-3)、これまでロボット技術に積極的に関与してきた米Amazon.comグループ。

 そんな同社が、また新たな角度からロボット関連の事業を打ち出してきた。クラウド事業を手掛ける米Amazon Web Services(AWS)社で、ロボット開発者向けのクラウドサービス「AWS RoboMaker」を開始したのだ。

 クラウド上でROSベースのアプリケーションやディープラーニング(深層学習)モデルなどを開発する機能から、それらアプリやモデルを実機のロボットにデプロイする仕組みまで、一気通貫で整備した(図1表1)。

 ロボットの稼働後についても、そのデータをクラウド側に送り、画像認識や音声認識などAWSの各種サービスと容易に連携できるようにしたほか、深層強化学習に向けたロボットの実機まで投入した。2018年11月25~30日(米国時間)に米国ラスベガスで開催した同社の年次カンファレンス「AWS re:Invent 2018」で発表した。

図1 基調講演で深層強化学習ロボットについて説明するCEOのJassy氏
深層強化学習の教育を支援する「AWS DeepRacer」を新たに発表した。ROSを基盤としたクラウドベースの開発環境「AWS RoboMaker」をベースにしている。
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 「ロボットアプリケーション開発者は、差異化要因にならない作業に多くの時間を費やしている。AWS RoboMakerはこうした無駄な時間を削減し、ロボット開発者を知的なロボットアプリケーションの開発に専念させるクラウドサービスとなる」。

 AWS RoboMaker担当General ManagerであるRoger Barga氏は2018年11月に実施した講演で、AWS RoboMakerの位置付けをこう説明した。

エッジ側に注力するAWS

 AWS社はクラウドサービスのイメージが強いが、ここ数年、エッジ側の技術にも並々ならぬ力を注いでいる。

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