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 2018年10月29日、米Boeing社製の旅客機「737 MAX」がインドネシアのジャカルタ空港離陸直後、海に墜落し、乗客乗員189名全員が絶望とされた。2019年3月10日には、同型機がエチオピアのアディスアベバ空港離陸直後に墜落し、乗客乗員157人全員が死亡した。

 報道などによると、墜落原因として737 MAXの新機能である「自動失速防止装置(MCAS:maneuvering characteristics augmentation system)」の設計の不適切さが示唆されている。

  すなわち、2018年の事故では、故障した迎え角センサから誤った値が送られ、MCASはこの値を見て機首が上がりすぎて失速の危険があると誤解し、機首を下げて加速しようとした。パイロットは操縦桿を引いて機首上げを試みたが、その後の10分間に26回もMCASが作動して機首が下がり、墜落したという。MCAS機能のパイロットへの周知も十分ではなかったようだ。本件事故については今後、Boeing社の責任を問う訴訟が提起されることになろう。

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