本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です

 この原稿を書いている時点で英国は2019年3月末に予定さているEU離脱(Brexit)に向けた混乱の真っ只中にいる。この方針が決まって以降の2年間に筆者はロボット工学の現状と労働者不足問題への対応について多くの問い合わせを受けた。

  農業や食品加工関連事業に従事するEUからの季節労働者は英国内に7万人ほどいると言われ、既に1年ほど前から通貨の下落や移民政策の不確実性を理由に労働者を集めにくくなっているという。これらの労働者の不足を補うために自然とロボットによる作業の自動化に大変な注目が集まっている。

 また農業や食料の問題はBrexitとは関係なく英国外でも議論をされることが多くなってきた。食糧不足問題は世界の5大メガトレンドの1つとして広く認識されつつあり、世界の人口増加に対応するために次の10年ほどの間に生産効率を35%上げなければならないという試算もされている。ここでも生産効率を上げるためにロボットによる自動化への期待が多く寄せられている。

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