本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です

 「(人間の検査と違って)畜産のジャンルでは、検査はほぼ手作業。(2015年ごろは)世の中にそれらを自動化する機械はなかった」(全国農業協同組合連合会(全農)家畜衛生研究所所長の宇留野勝好氏)。そうした畜産の検査の一部工程をロボットを使って自動化したのが、同研究所クリニックセンターである(図1)。

 同センターでは、日本全国の採卵鶏農場や養豚場、酪農家などから届く年間20万もの検体(検査対象となる尿や血液、糞便、臓器、ほこり、綿毛、鶏卵、食肉、飼料、水、卵殻など)の検査を実施。その検査項目は約420種類と多く、それを約30人の作業者で検査していた。

図1 全農家畜衛生研究所クリニックセンターが採卵鶏農場向けのサルモネラ菌の検査に使っている設備
手前が単腕ロボット、奥が双腕ロボット。左の壁際に5台の恒温槽が、右の壁際にトレーを出し入れする棚類が配置されている。
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