本記事はロボットとAI技術の専門誌『日経Robotics』のデジタル版です

 キヤノンは、デジタル一眼レフカメラなど自社製品の生産工場に、ディープラーニング技術を搭載したロボットを導入した(図1)。自社の研究部門で独自にディープラーニング技術による自動ピッキングシステムを開発し、現場で稼働させている。

 カメラなど電子機器の生産では、電源ケーブルや充電器などの付属品をビニールに梱包し、製品の箱に一緒に収める必要がある。バラ積みされたビニール梱包品は外側が柔軟物であることもあり形状が一定ではなく、従来は安定した把持が難しかったが、ディープラーニング技術の利用により安定して把持できるようにした。

図1 ビニールに入った電源ケーブルなどを自動ピッキング
キヤノンの工場での稼働の様子。電源ケーブルなど、一眼レフカメラなどの付属品を箱からピッキングする作業を実施している。アームはデンソーウェーブ製のVS-060。(写真:キヤノン)
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配膳作業をロボットで

 ロボットが実施しているのは、製品の箱に収める電源ケーブルなどの同梱付属品を樹脂製のトレーに配膳する作業である1)。ピッキング前の付属品はビニールに梱包された状態で種類ごとにバラ積みされている。ロボットはここから1種類ずつ付属品を吸引ハンドでピッキングし、トレーに並べる。

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