インターネットにつながらない、ファイルのダウンロードに時間がかかる、IPアドレスが割り当てられない―こうしたネットワークトラブルに遭遇したとき、皆さんはどんな方法で対処するだろうか。こんなときに欠かせないのが、「パケットキャプチャー」だ。

 トラブル対応のユーザー事例を紹介する本誌連載「トラブルからの脱出」。その過去202回の中で、トラブル対応の手段として最も使われていたのは「pingコマンドの実行」だった(図1-1)。2番めに多かったのが「パケットキャプチャー」。この後、「リンクランプなどを目視で確認」「ipconfigコマンドの実行」が続く。

図1-1●ネットワークトラブルが発生したときによく実行すること
本誌連載「トラブルからの脱出」の過去202回の中で、トラブルを解決するために実行した内容を集計した。
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 パケットキャプチャーの優れた点は、本来は見えない個々のパケットの中身が見えることだ(図1-2)。これにより、想定通りにパケットが流れているか、データに問題はないか、エラーパケットはないかといったことを確認できる。

図1-2●パケットの中身を見て表面に出てこない状態を探る
パケットキャプチャーの魅力は、本来は見えない1つ1つのパケットの中身を見ることができること。想定通りにパケットが流れているか、データに問題はないか、エラーパケットはないかといったことを確認できる。
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流れているはずのパケットがない

 パケットキャプチャーによってトラブルを解決した事例を2つ紹介しよう。

 1つめは、一部のパソコンだけがインターネットにつながらないという事例だ(図1-3)。つながらないパソコンが時々入れ替わることから、ネットワーク管理者は、原因がパソコン側ではなくネットワーク側にあると推測した。

図1-3●機器がパケットを転送していなかった(トラブル解決事例その1)
一部のパソコンだけがインターネットにつながらないというトラブルが発生。つながらないパソコンが時々入れ替わったことから、パソコン以外の原因を模索。ルーターとブロードバンドルーターの間でパケットキャプチャーを実行すると、ブロードバンドルーターが一部のパソコンのパケットを転送していないことが分かった。
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 パソコンは、レイヤー2(L2)スイッチ、ブロードバンドルーター、ルーターを経由してインターネットに接続していた。ブロードバンドルーターはDHCPサーバーとして使っていた。

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