POINT 1
パブリッククラウドに移行する企業が増えている

 企業がパブリッククラウド上でデータを活用する際、ネットワークへの考慮は極めて重要だ。例えば、オンプレミスとクラウドを組み合わせたハイブリッドクラウドの場合、クラウド上のデータベースとオンプレミスの間にネットワーク遅延があると、想定よりスループットが出なかったり、リアルタイム処理ができなかったりする事象が発生する。こうしたことを防ぐには、ネットワークの観点から各クラウドを比較することが不可欠だ。そこで本特集では、パブリッククラウドを導入する際のポイントをネットワークの視点から解説する。

 1番目のポイントは、検証環境やバックアップシステム、重要システムなどをパブリッククラウドに移行する企業が増えていることだ。調査会社のIDC Japanは、国内のパブリッククラウドサービスの市場規模は、2018年の6688億円から2023年には2.5倍の1兆6940億円になると予測している(図1)。

図1●国内のパブリッククラウド市場の予測
IDC Japanが2019年3月27日に発表した国内パブリッククラウドサービス市場規模の予測。2018年は、前年比27.2%増の6688億円となった。2018〜2023年の年間平均成長率は20.4%で推移し、2023年の市場規模は2018年比2.5倍の1兆6940億円になるとしている。(出所:IDC Japan)
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 パブリッククラウドの活用が進む理由は、従来のオンプレミス利用と比較して、物理的なインフラストラクチャーの構築・管理・運用の手間から解放されることと、柔軟性・拡張性・冗長性の観点でメリットが得られることだ。

 企業がパブリッククラウドの導入を検討する際、まず候補に挙がるのは米アマゾン・ドット・コムのAmazon Web Services(AWS)、米マイクロソフトのMicrosoft Azure、米グーグルのGoogle Cloud Platform(GCP)。いわゆる3大クラウドだ。

 各クラウドでは、コンピューティングやストレージなどの機能や料金は類似のものが提供されており、AIやIoTといった先端技術で独自性を出している(表1

表1●3大クラウドの主なマネージドサービス
Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure(以下、Azure)、Google Cloud Platform(GCP)の主なマネージドサービスを挙げた。
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AI
Artifi cial Intelligenceの略。
IoT
Internet of Thingsの略。

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