ネット君 ユニキャスト、マルチキャスト、エニーキャスト、ブロードキャスト…。

インター博士 急にどうした?

ネット君 「キャスト」が付く用語はいくつかあるけど、この中でマルチキャストの話ってあまり聞いたことないなーって。

インター博士 ふむ。では今回はそれを説明しよう。

 マルチキャストは、特定のグループに対してデータを送る通信方式。送信者は1台なので、1対多の通信になる。

 1対1の通常の通信であるユニキャストでは、複数の相手にデータを送る際、データがすべて同じであっても、相手の数だけ送る必要がある(図1)。

図1●ユニキャストとマルチキャスト
1対1の通信であるユニキャストでは、同じデータを送る場合でも、相手の数だけデータを送る必要がある(上)。一方、特定のグループに参加する相手に送るマルチキャストでは、経路途中のルーターでデータが複製されるので、1台分のデータを送信するだけでよい(下)。
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 だがマルチキャストでは、送信者は受信者1台分のデータを送るだけでよい。経路上のルーターが必要に応じて複製するからだ。送信者の負荷を軽減できるとともに、経路の帯域も圧迫しない。

 このような特徴から、複数の相手に対して大容量の同じデータを送る用途に適している。例えば、動画配信やビデオ会議といったストリーミングアプリケーションでよく用いられる。

 マルチキャストは、通常の通信であるユニキャストとは異なるため、様々な疑問が思い浮かぶ(図2)。これらを解消するために、ユニキャストとは異なる仕組みがマルチキャストには実装されている。ポイントは、(1)宛先を指定する「マルチキャストアドレス」、(2)受信者のグループを指定する「マルチキャストグループ」、(3)マルチキャストのデータを転送するための「マルチキャストルーティング」である。具体的に見ていこう。

図2●マルチキャストの疑問
マルチキャストは、通常の通信であるユニキャストとは異なるため、様々な疑問が思い浮かぶ。これらを解消するために、ユニキャストとは異なる技術がマルチキャストには実装されている。ポイントになるのは、「アドレス」「グループ」「ルーティング」である。
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ネット君 グループはともかく、アドレスやルーティングは、マルチキャストだろうとユニキャストだろうと同じじゃないんですか?

インター博士 ユニキャストで考える「一般的なアドレスやルーティング」とは結構異なるぞ。

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