無線LANを導入している工場で、ユーザー数が増えるにつれて、「遅い」「つながらない」といった苦情が殺到するようになった。担当者が時間をかけて調査すると、予想外の実態が明らかになった。

 トラブルの舞台となったA社は、熊本で半導体製造装置などの産業用機械を製作しているメーカーである。

 A社では、小型の機械からクレーンで組み立てる大型の機械まで、顧客の要望に合わせて設計・製作している。様々なニーズに応えるため、工場内は製造ラインを固定的に据え付けずに、配置を柔軟に変えられるようにしている。

 A社では、本社工場のサーバーに保存した設計書や仕様書を各工場のパソコンから読み出せるようにしている。2012年頃には、ケーブルが不要で小回りが利く無線LANを工場に導入し始めた。

 導入当初は接続が不安定なこともあったが、その便利さが受け入れられると順調に導入が進み、2015年8月頃には100台を超えるパソコンが無線LANに接続するようになった。

 接続するパソコンが増えるにつれて「無線LANアクセスポイント(AP)につながらない」「通信速度が遅い」というトラブルが増えてきた。現場からは「日報が書けず帰れない」「図面が見られない」といった悲鳴が、1日に約20件も届く状況になっていた。

 A社が本社工場内に敷設している無線LANは2系統ある。1つは社内の他の工場や事業所と接続する社内ネットワークだ。もう1つは、特定顧客企業とのやりとりだけに使うネットワークである。A社の工場では、異なるネットワークのAPが同じ場所に2台並ぶなどしていた。

トラブルが発生したときのA社のネットワーク構成
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