プライベートLTEは基本的に1.9GHz帯を利用したsXGPを指すが、LTEネットワークを自前で構築するという観点では他の動きもある。既に実用化が始まっている2.5GHz帯がその一例である。プラチナバンドと呼ばれる900MHz帯でも自営のLTEネットワークを使えるようにする準備が進んでいる(図1)。さらに海外では公共の安全を高めるために専用の周波数を確保してLTEで運用する動きがあり、国内でも導入の機運が高まっている。

図1●自前で構築するLTEネットワーク向けの周波数帯域
LTEネットワークを自前で構築する動きは、1.9GHz帯に加えて2.5GHz帯でもあり、今後は900MHz帯でも始まる見通しである。
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2.5GHz帯を使う地域BWA

 2.5GHz帯の一部で使われるLTEは、「地域BWA」と呼ぶ。地域BWAの無線通信方式としては、制度化された2008年当初は10MHz幅のモバイルWiMAXだった。現在はAXGPまたはWiMAX R2.1AEのいずれかが使われている。AXGPとWiMAX R2.1AEは歴史的な経緯から異なる名称を持つが、ともにBand 41(2496M~2690MHz)のLTEのことだ。

 地域BWAに割り当てられている周波数はBand 41のうち、2575M~2595MHz(AXGPまたはWiMAX R2.1AEで利用する場合)で、20MHz幅が利用できる。なお、この周波数の上下は全国BWAとして、Wireless City PlanningのAXGPサービスとUQコミュニケーションズのWiMAXサービスが利用している(図2)。

図2●地域BWAで使える周波数帯域
2.5GHz帯を使うLTEであるBWAは、全国規模で提供される全国BWAと、地域で自営ネットワークを構築して提供される地域BWAがある。地域BWAの主流の無線方式はAXGPまたはWiMAX R2.1AE。一般的なプライベートLTE(sXGP)と異なり、無線局免許が必要となる。(出所:総務省)
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 地域BWAの周波数は誰でも利用できるわけではなく、無線局免許が必要になる。いわゆるライセンスバンドだ。総務省によると、免許を受けられるのは市町村単位(東京23区は例外で区単位)で1社。また事業者は市町村との間で協定書を締結する必要がある。市町村自身が免許を取得してもよい(表1)。

表1●プライベートLTEと地域BWAの比較
いずれも自営のLTEネットワークを構築する点で共通しているが、地域BWAには様々な制約が課せられている。
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