携帯電話サービスは誰もが簡単に加入でき、比較的安価に利用できる。これは、携帯電話事業者が基地局などのインフラを用意し、それらを加入者が共用しているからだ。

 では、専用線を使って企業ネットワークを構築するように、自社専用の携帯電話ネットワークを作るとなると、どうだろうか。例えば楽天は携帯電話事業への参入で6000億円の設備投資を表明したことがある。こうしたニュースを見ると、とてつもなく高いハードルだと感じるかもしれない。

 しかし今後は、企業が自社専用の携帯電話ネットワークを安価に作れるようになる。これを「プライベートLTE」という。LTEは第4世代移動通信システム(4G)に位置付けられ、現在の携帯電話サービスで主に使われている通信規格である。つまりプライベートLTEとは、自営の携帯電話ネットワークといえる。2017年10月に電波法関連の法整備が完了して実現可能となり、関連製品・サービスが増えつつある。

 自社専用の携帯電話ネットワークなので、基地局も自前で建てる必要がある。基地局と言うと、小高い山の上やビルの屋上などにある、大きなアンテナが付いた設備を思い浮かべるかもしれない。しかし、プライベートLTEの基地局はそのような大掛かりなものではない。形状・大きさとも無線LANのアクセスポイントに近い(写真1写真2)。

写真1●Baicells Japan製の小型LTE基地局
無線LANアクセスポイントのように見えるが、LTE基地局だ。携帯電話事業者向けではなく、企業向けである。
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写真2●中国バイセルズ・テクノロジーズ製の小型LTE基地局
手のひらに乗ってしまうほどの大きさで、日本通信が取り扱う予定である。
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 このほか、交換機などに相当する装置として1台以上のサーバーが必要だが、汎用サーバーにソフトウエアをインストールしたもので構わない。同サーバーの機能をクラウド上で提供することを計画中のメーカーやサービス事業者もある。

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