[画像のクリックで拡大表示]
ニムラナ工場
法人名ダイキンエアコンディショニングインディア
所在地インド・ラジャスタン州ニムラナ
設立2009年6月
延べ床面積4万2300m2
生産品目家庭用、業務用エアコン
生産数量年産150万台(家庭用エアコン、2020年計画)

 ダイキン工業の成長のエンジンは海外にある。中でも、驚異的な成長を見せるのがインド市場。それを象徴するのが、同社のインド工場内部の写真(図1*1。一見、閑散としているかのように見えるが、近い将来に同社が増設する生産ラインのための空間だ。

図1 インド工場の内部
ダイキン工業が2017年にニムラナに新設した第2工場内を撮影。家庭用エアコンと店舗向けエアコンの室外機を生産する。一見ムダに思える写真手前のスペースは、未来の生産ラインの設置スペース。(写真:日経ものづくり)
[画像のクリックで拡大表示]

*1 インド北部のラジャスタン州ニムラナ日本企業専用工業団地内にある。首都デリー(ニューデリー)から120km(車で2時間弱)、外資系企業が集中する新興都市グルガオンから90km(同1時間半)の場所にある。

 この工場は、インド北部ラジャスタン州ニムラナにあるニムラナ工場。主に大型の業務用エアコンを生産する第1工場と、主に家庭用エアコンを生産する第2工場に分かれており、図1は第2工場である*2

*2 ダイキン工業は第1工場を2009年に設立し、超大型の水冷チラーから大型のビル用マルチエアコン、家庭用エアコンまで幅広く造っている。インド市場の成長に伴い、同社は2017年に第2工場を設立した。今後は、部品供給の整流化や、組み立て時間の差による運営上の不具合を改善するために、第1工場で超大型・大型製品を、第2工場で中・小型製品を造るように再配置する考え。

 現在、第2工場には生産ライン1セット(室外機と室内機の両生産ラインを合わせたもの)が稼働している。2019年6~7月をめどに1セット、同年12月~2020年1月をめどにさらに1セットを新設する計画。2020年初めにニムラナ工場の家庭用エアコン生産台数は年間150万台まで増える見込みだ。

シンプルで誰でも造れる

 新興国の工場は成長余力が大きい半面、課題がある。日本の工場には熟練者を代表に、経験豊富な作業者や指導者が多い。ところが、新興国にはそれを期待できない場合が少なくない。工場勤務に不慣れであるどころか、そもそも働くのは初めてという作業者もたくさんいる。日本の工場の従来の造り方をそのまま移植しても、うまくいくとは限らない。

 ダイキン工業も同じ課題を抱えている。この課題を解決するために、同社が新興国の工場で展開しているのが「モジュールライン」である。モジュールラインは、生産ラインの機能(工程)を「搬送モジュール」(長さ4m)と「検査モジュール」(長さ1m)という2種類の設備モジュールに分けて用意しておき、これらを組み合わせて新しい生産ラインを構築する方法だ。

 モジュールラインであれば生産ラインが早く立ち上がる。生産ラインの構想設計の時間を短縮できるからだ。設備モジュールの設計をあらかじめ済ませているだけではなく、先行してモジュールラインが稼働している米国工場とベトナム工場の生産ラインの図面を流用できる。新たなソフトウエアの開発も不要であり、その分の時間も短縮できる。

この先は有料会員の登録が必要です。「日経ものづくり」定期購読者もログインしてお読みいただけます。有料会員(月額プラン)は初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら