ダイキン工業は、熟練技能者の技能を若手に伝えるための「ろう付け訓練支援システム」を日立製作所と共同で開発し、技能訓練に生かしている。日立のIoTプラットフォーム「Lumada」の中核技術の1つである画像解析技術を用いて、ろう付け作業における技能を作業映像を基に分析し、数値やグラフとして定量的に見える化した。熟練技能者と若手との分析結果を比較しながら訓練する手法の導入により、短期での技能向上を目指す。導入から1年余りで成果が見え始めた。

3台のカメラで作業を撮影

 「いち早く生産ライン作業者として成長してもらいたい」。同社滋賀製作所空調生産本部滋賀製造部長の小倉博敏氏は、同支援システム導入の狙いをこう語る。

 ろう付けは、低融点の合金(ろう材)をバーナーで溶かし、それを接着剤のようにして銅やアルミニウム合金などの母材を接合する作業。エアコンの中核モジュールである室内/室外機の熱交換器に多数の配管を接続する上で必須の作業で、エアコン製造で最も重要かつ多用する技能の1つだ(図1)。そのため同作業に従事する作業者は多い。

図1(a)
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図1(b)
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図1 室内機の熱交換器とろう付け作業の様子
熱交換器の配管を接続するために側面に銅パイプをろう付けしてある(a)。(b)は生産ラインにおけるろう付け作業の様子。腕に「実習生」の腕章が見える。これが取れて一人前になるには3カ月ほどかかるという。

 この作業の訓練を効率化するべく、2017年10月に滋賀製作所の技能訓練施設(教育訓練道場)の一画に導入したのが今回の支援システムだ。

 同支援システムは、アルミフレームに囲われた作業台と、3台のカメラ、分析用のPCなどから成る(図2)。使い方はこうだ。まず訓練受講者が作業台でろう付けする様子を正面、上、横の3方向からカメラで撮影。得られた映像をLumadaの画像処理機能を使って分析する。

図2(a)
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