「QFD-Advanced」は、QFD(品質機能展開)を発展させ、企業が持つさまざまな技術と相互の関連の「見える化」と、それらの技術をFMEA(Failure Mode and Effects Analysis)やFTA(Fault Tree Analysis)などの汎用技術と結び付けて「使える化」する方法論です。最終回の今回は、創造的活動を理論化したSECIモデルの実践や、モデルベース開発(Model Based Development、MBD)に対して、QFD-Advancedが果たす役割を説明します。

SECIモデルのキーは「内面化プロセス」

 SECIモデルは、開発という創造的活動を表すモデルとしてよく知られています(図1)。一橋大学名誉教授・カリフォルニア大学バークレー校特別名誉教授の野中郁次郎氏らが提唱したものです。この理論(モデル)の中で、暗黙知と形式知という新しい知識変換の考え方を提示し、その知識変換のスパイラルが創造的活動を生み出すと述べています。

図1 SECIモデル
4つのプロセスで暗黙知と形式知の相互変換が起こりつつ創造的活動が進むとするモデル。
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 SECIモデルは、図1のように4つのプロセスで表現されます。「共同化(Socialization)」プロセスでは、共体験などによって暗黙知を獲得し、組織内で伝達します。「表出化(Externalization)」プロセスでは、得られた暗黙知を共有できるように形式知に変換します。見える化する、といってもよいと思われます。「連結化(Combination)」プロセスでは、形式知同士を組み合わせて新たな形式知を創造します。

 その新たな形式知は、組織知とも呼ます。「内面化(Internalization)」プロセスでは、利用可能となった形式知を基に実践し、その知識を体得し、新たな暗黙知を得てさらにこのスパイラルを回していきます。SECIとは、それぞれのプロセスの頭文字を並べたものです。

 このスパイラルを確実に回して創造的活動を進めるためのキーとなるプロセスは、「内面化」プロセスです。

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