自動化にはそれ相応の設備投資に加えて、もう1つ大きな課題がある。それは、「進化が止まるリスク」だ。

 生産ラインを自動化すると、人が何もしなくても製品が出来ていく。いったん自動化すれば、同じ造り方を繰り返すだけ。よりムダの少ない新たな造り方を考える機会が失われる。装置に改造を加えれば新たな設備投資が発生するため、改良に至るハードルは高い。このため、人が作業する場合とは異なり、進歩が止まって、それ以上の生産性の向上が見込めなくなるリスクが自動化の導入にはあるのだ。

 こうした課題を認識し、生産現場の進化を支えるカイゼンの余地を残した自動化設備を開発したのが、ダイキン工業だ。導入したのは、2018年6月に稼働を開始した業務用エアコンの国内新工場「堺製作所 臨海工場 新1号工場」(図1)。その組み立てラインに導入した部品自動搭載システムである(図2)。

図1 新工場で生産を開始した業務用エアコン
堺製作所 臨海工場 新1号工場で2018年6月から量産を開始した。
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図2 熱交換器の自動搭載システム
ロボットとカメラ、運搬補助機から成る。質量が50kgと重い熱交換器を運搬補助機で搬送してエアコン本体に取り付ける。ロボットは搬送作業を行わない。
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