複数の仕掛けを組み合わせ、“からくり"のロボットを生み出したメーカーもあった。カルソニックカンセイ(本社さいたま市)の「ロボがっちゃん」である(図1)。「ファンコントロールモジュール(FCM)」の生産ラインにおいて、FCMに防湿材を挿入する装置(防湿剤挿入装置)へのFCM(ワーク)の投入・排出を自動化するためのものだ(図2)。双腕型ロボット風のからくりで、両腕にそれぞれ1つずつシリンダー型のアクチュエーターを備える。右腕が同装置へのワーク投入、左腕が同装置からのワーク排出のピック・アンド・プレース作業を担う。

図1 「ロボがっちゃん」の正面
生産ラインでワークの供給・排出を担う。カルソニックカンセイの生産現場に導入されている。
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図2 ファンコントロールモジュール(FCM)の生産ライン
からくり導入後の生産ライン(a)とFCM(b)。からくりでFCMに防湿剤を挿入する装置へのワークの投入・排出を自動化する。
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 同からくりの動きは次の通り。[I]供給ラインから流れてきたワークを右アーム先端のハンドで把持する。[II]メインライン脇にある防湿剤充填装置内に投入する。[III]充填が終わったワークを左ハンドで把持して排出ラインに置く(図3)。アームとそれにつながる動力伝達部はアクチュエーターの上に載っており、アクチュエーターを上げ下げすると、同伝達部を介してアーム上腕部とハンドが上下に加えて前後方向にも動く(図4)。上下動するだけのアクチュエーターの動きを、からくりによってアーム先端のハンドが弧を描くように変換して、ワークをつかみ、持ち上げて移動し、下ろす一連の動作を実現するのが特徴だ。

図3 からくりの動作
動作は、[I]供給ラインから流れてきたワークを右アーム先端のハンドで把持し、[II]メインライン脇にある防湿剤充填装置内に投入、[III]充填が終わったワークを左アームのハンドで把持して排出ラインに置く、というもの。供給・排出ラインと充填装置が連続していないため、同からくりが作業を担った。
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図4 背面にあるアクチュエーターとアームへの動力伝達部
写真はからくりの背面・肩の部分。アームとそれにつながる動力伝達部はアクチュエーターの上に乗っており、アクチュエーターを上げ下げすると、同伝達部を介してアーム上腕部とハンドが上下に加えて前後方向にも動く。
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