パナソニックの社内カンパニーであるコネクティッドソリューションズ社とリンクウィズ(本社浜松市)は、金属の溶接をワークごとに最適実行するとともに、外観から良否を自動判定するシステムについて共同事業開発契約を締結した(図1)。パナソニックの溶接用ロボットや溶接用電源の知見と、リンクウィズの3D形状認識技術を持ち寄る。既に欧米や日本の展示会でシステムの紹介を始めており、32件の引き合いを得ているという。

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図1 溶接結果のサンプルと良否自動判定
左が良品、右が不良。パナソニックとリンクウィズのシステムでは、ワークの3D形状を取り込んで解析する。(写真:日経ものづくり)

溶接工具の経路をワークごとに微調整

 リンクウィズの技術は、3D測定で得た形状データを認識・解析し、状況を把握するもの。そこで得た情報をロボットなどの動作に反映させられる。

 産業用ロボットは通常、1つの生産品目に関してはどのワークに対しても同一のプログラムで動作するため、ワーク形状に微妙な差があったとしても常に同じ軌跡でアーム先端に取り付けた工具などを移動させる。溶接ロボットの場合は、溶接トーチをどのワークに対しても同じ軌跡で動かす。

 これに対して両社のシステムでは、ワーク1品ごとの細かな形状の相違に合わせて溶接トーチの動きや、トーチに加える電圧を調整し、個々の溶接結果の品質を高められる(図2)。良好な溶接結果を得るには形状の合わせ込みに加えて、溶接電源などの溶接条件のパラメーター調整も重要になる。「材料によってパラメーターを変えなければならないし、最近は異種材料を溶接するニーズも多い」(パナソニック)。溶接条件については、これまで溶接ロボット事業を手掛けてきたパナソニックの知見を利用する。

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図2 ロボットをワークに合わせて動かす
ロボットを一律(Static)な動きではなく、ワークに合わせて動かす(Unique)と説明した際の資料。溶接結果はバラつきが減り、品質は安定する(Staticになる)としている。(出所:リンクウィズ)

 さらに、ロボットに取り付けた3D計測装置で溶接結果をスキャンし、外観検査を実行する。「余盛(母材表面よりも高く金属を盛り上げた部分)の高さ、ビード幅、脚長(凹角を溶接したときにできる隅肉の幅)、表面のビットの有無など、普通に自動車メーカーに求められる項目は全て自動で判定可能」(パナソニック)という。

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