ユニークな加工・加飾・成形技術を持つ企業が集うイベント「付加価値ある意匠デザインを実現するものづくり技術2019」(主催:日経ものづくり、NIKKEI DESIGN、日経 xTECH)が、2019年5月17日に都内で開催される。ひと味違った意匠を実現するさまざまな技術が一堂に会する同イベントから、出展予定の注目技術の一部を紹介する。

印刷や蒸着、塗装などで金属調演出

 目立つのは、印刷や塗装によってあたかも金属製品のように見せる技術。例えばミマキエンジニアリングは同社の紫外線(UV)硬化メタリックインクとUVインクジェットプリンターを使って、印刷で金属のような見た目を表現する技術を出展する。1台のプリンターと1種類のインクで「グロス調」にも「マット調」にも対応可能なのが特徴だ(図1)。グロス調の場合は光沢を得るため、インクが広がるのを待ってからUV光を照射。一方、インクの塗布直後にUV照射すると、正反射する光量が減り乱反射が増えるためマット調になる。樹脂、金属、木材など、平面であれば印刷対象の素材を選ばないという。10~20層を重ねて印刷して立体感のあるテクスチャーの表現も可能だ。

図1 ミマキエンジニアリングのメタリック印刷技術
UV硬化メタリックインクをインクジェットプリンターで印刷する。UV照射のタイミングによってグロス調にもマット調にもできる。(写真:日経ものづくり)
[画像のクリックで拡大表示]

 ウェーブロック・アドバンスト・テクノロジー(本社東京)は、3次元成形用の金属調加飾シートに強みを持つ。アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)とポリメタクリル酸メチル(PMMA)で、金属蒸着したポリエチレンテレフタレート(PET)の薄膜を挟み込んだ厚さ360μmほどのフィルムをインサート成形によって部材の表面に貼り付け、金属調の質感を実現する(図2)。さびに強く、加えて電波・光透過性に優れるといった特性から自動車部品などに使用されているという。

図2 ウェーブロック・アドバンスト・テクノロジーの金属加飾シートを使った自動車部品
(写真:日経ものづくり)
[画像のクリックで拡大表示]

 金属蒸着加工を強みとするのは、樹脂成形メーカーの玉川電器(本社横浜市)。軟質樹脂(NBR、ニトリルゴム)に金属を蒸着し、金属調の高級感を演出する(図3)。NBRの成形品に前処理と特殊な下塗り塗装を施した後で蒸着工程を実施、さらに塗料でオーバーコートして仕上げる。ゴム特有の弾性に対しても割れずに追従するという。

図3 玉川電器の軟質材への金属蒸着サンプル
ゴム特有の弾性に対しても割れずに追従する。(出所:玉川電器)

 島新精工(本社長野県安曇野市)は塗装技術で金属調などさまざまな表現に対応する(図4)。ナノ粒子の銀錯体を用いた金属塗装の他、ロボットによる精密なグラデーション塗装、各種のテクスチャー模様の塗装などを手掛ける。素材も、樹脂から金属、軟質系材料まで幅広く対応する。

図4 島新精工の金属調塗装のサンプル
(出所:島新精工)
[画像のクリックで拡大表示]

この先は有料会員の登録が必要です。「日経ものづくり」定期購読者もログインしてお読みいただけます。有料会員(月額プラン)は初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら