板金部品のCADデータをWebサイトにアップロードすると、製作に要するコストと納期の見積もりが出て、すぐに発注できる。このようなサービスが次々と始まっている。「第30回設計・製造ソリューション展」(2019年2月6~8日、東京ビッグサイト)ではミスミと日東工業が新たなサービスとして出展。同時開催の「第23回機械要素技術展」には、2018年秋に自動見積もりの運用を開始したキャディ(本社東京、関連記事「「理想の調達」で製造業を変える、そのために起業した」)が出展した。

20秒で自動見積もりするミスミ

 ミスミは2019年2月1日から、3Dモデルによる手配システム「meviy(メヴィー)」のメニューに板金部品を追加し、サービスを開始した(図1)。同社の顧客にとって「3D-CADで設計した後、手配用にわざわざ図面を描かなくて済み、見積もりの待ち時間と加工リードタイムも短縮できる」(ミスミ)のがメリットとしている。受注後3~7日で出荷する。

図1 ミスミによる部品見積もり・受注サービス「meviy」の展示
新たに板金部品をメニューに加え、自動見積もりシステムの運用を開始した。
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 meviyのWebサイトに顧客が板金部品の3Dモデルをアップロードして材質や表面仕上げを指定すると、ミスミのシステムが3Dモデルに含まれる加工部位を自動で認識し、材料と加工のコストを自動で算出する(図2)。見積もりは最短20秒で得られ、型番が発行される。顧客はその型番を使って発注できる。発注されたら、ミスミは3Dデータから加工用データを自動的に生成し、加工して完成品を納品する。

図2 板金部品自動見積もりシステムの画面
形状をCADデータでアップロードし、材質や仕上げを入力する。
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 見積もりシステムが受付可能なCADデータ形式は「Autodesk Inventor」「CATIA(CATPart、3DXML)」「PTC Creo」「NX」「Solid Edge」「SOLIDWORKS」といった代表的なCADのネイティブ形式と、中間ファイル形式の「STEP(ISO10303)」「JT」、ソリッドモデリングカーネル「Parasolid」「ACIS」の形式など。自動での見積もりに加えて、板厚に応じて曲げによる寸法変化の補正を自動で加える他、曲げ部に近接して穴があってデータ通りの加工結果を得られない場合などにユーザーに警告を出す機能もある。

 対応可能な材質は鋼板(SPCC、亜鉛メッキ鋼板)、ステンレス鋼(SUS304、SUS430)、アルミニウム合金(A5052)など。受注可能なサイズは長手方向が1200mmまでで、四三酸化鉄被膜や三価クロメート処理を伴う鋼板とアルマイト被膜を伴うアルミニウム合金板は300mmまで。加工は関連会社の駿河精機グループの他、加工内容に応じて協力企業が担当するという。見積もり時の加工単価はミスミとしての基準を適用する。

 meviyでは2016年に金型部品について3D-CADデータによる見積もりと受注製作のサービスを開始。コアピン、イジェクターピンなどのピン類で個別の加工を伴うものを対象に見積もりを自動化した。2017年には切削加工品をメニューに追加(見積もりは担当者による)しており、今回は板金部品の自動見積もり・受注に対応。さらに数カ月以内に切削加工プレート(厚さ5~50mmで、穴・切り欠き・ポケットなどがある金属部品)の自動見積もり・受注も開始する予定だ。

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