東京急行電鉄(以下、東急電鉄)と伊豆急行(本社静岡県伊東市)、首都高速道路(本社東京、以下、首都高)は、鉄道施設の保守点検や管理作業の精度向上と効率化を図る新技術を共同で開発する。首都高グループが開発した道路構造物の維持管理システム「インフラドクター」の鉄道版だ。

 インフラドクターでは計測用自動車「MMS車」(モービルマッピング車)で実際に首都高速を走行し、道路の路面や周辺構造物などの3Dデータ(点群データ)を取得する。このデータを、異常箇所の早期発見や3D図面データ作成に役立てている*1。5年前から開発を開始し、約1年半前の2017年から首都高グループで稼働させている。

*1 首都高速は他の道路と比べて、高架橋やトンネルなどの構造物の比率が約95%と高く、維持管理する構造物が多い。2018年4月時点で、高架構造は鋼橋が約9400径間、コンクリート橋が約2800径間、橋桁を支える橋脚は鋼製が約3000基、コンクリート製が約5900基ある。交通安全や防災に関係する設備(料金所、照明、配電盤など)も約350種類、約29万個あるという。

 鉄道版インフラドクターではこのMMS車を屋根なしの作業用鉄道車両に載せ、それを機関車で線路上を走行させてレール形状やトンネルの内面形状、橋梁の上部形状、レール周辺の斜面、プラットフォームの形状などを計測する(図1*2

図1 鉄道版インフラドクターで取得した点群データ
図は伊豆急下田駅の構内。2つのレーザースキャナーを使って1秒間に200万点の点群データを取得する。800m先までの情報を得られ、空や乱反射などでデータが得られなかった部分は青色になっている。 (出所:東急電鉄・伊豆急行・首都高グループ)
[画像のクリックで拡大表示]

*2 2018年9月20から29日のき電停止後、伊豆急行線の伊東・伊豆急下田間(45.7km)での実証実験を行った。

この先は有料会員の登録が必要です。「日経ものづくり」定期購読者もログインしてお読みいただけます。有料会員(月額プラン)は初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら